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顧客をグループとして扱うMSP請求

複数の顧客のシステムを代行運用する事業者は、WhaTapから請求書を1通受け取り、顧客別に分けて再請求します。このガイドでは、組織を事業部に、グループを顧客に置く構成を整理します。

顧客が数十から数千の規模であれば、この構成を使用してください。 顧客が増えても組織数は事業部の数に保たれ、担当者が顧客を切り替えて参照するときに画面を再読み込みしません。

このガイドが適している方
  • 多数の顧客環境を代行運用するMSP事業者
  • 販売代理店やSI運用会社のように、顧客との契約を自社名義で結ぶパートナー
  • 社内の複数の事業部がそれぞれ担当顧客を分担する組織

構成の選択​

WhaTapの階層は、組織とグループの2段だけです。顧客をどこに置くかによって、顧客の下に分類の階層が残るかどうかが変わります。

比較項目顧客 = グループ顧客 = 組織
組織が意味するものMSPの事業部顧客
適した顧客数数十から数千10社前後
顧客の下の分類プロジェクトのみグループが1段残る
顧客間を移動するとき同じ画面でそのまま移動組織を切り替え。モニタリング画面が再読み込みされる
顧客が増えるとグループが増える組織が増える
顧客別の合計が表示される基準グループ基準組織基準

顧客が多く、担当者が複数の顧客を行き来して参照する場合は、顧客をグループに置いてください。 組織数が事業部の数に保たれ、画面の切り替えが発生しません。

顧客が少なく、顧客ごとに本番系と検証系のように内部をさらに分ける必要がある場合は、顧客を組織に置いてください。 顧客の下にグループが1段残ります。

組織の切り替えは請求画面だけの話ではありません。 組織を変更すると、その下のグループとプロジェクトの一覧を再度読み込むため、普段のモニタリング画面でも顧客を移動するたびに切り替えが発生します。担当者1人が1日に複数の顧客を行き来する場合、この待ち時間が毎日繰り返されます。

ほかの構成は顧客を組織として扱うMSP請求を参照してください。

事前準備​

  • WhaTapアカウントの作成と決済情報の登録が完了していること
  • 事業部の一覧と、各事業部が担当する顧客の一覧が整理されていること
  • 料金と決済で決済担当者の概念を確認していること
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決済情報を先に登録してください。 決済情報がないアカウントでは、決済担当者を指定するトグル自体が無効になります。構成をすべて作ったあとで最後に止まる事態を避けられます。

料金の算定単位と請求単位​

構成を設計する前に、2つを区別する必要があります。

区分単位意味
料金の算定プロジェクト、商品何をどれだけ使用したか
請求アカウント誰に請求書を送るか

WhaTapはプロジェクトと商品の単位でのみ料金を算定します。組織とグループは料金を生み出す単位ではなく、決済担当者を指定する場所です。組織やグループで表示した金額は、その下のプロジェクトごとに算定した金額を合計した値です。

そのため、組織とグループをどのように分けても総額は変わりません。変わるのは、その金額をどの単位でまとめて表示できるかです。

階層構造​

階層は次のように設計します。

MSP事業者はアカウントです。 組織やグループではありません。請求書を受け取る主体はアカウント1つです。

組織は事業部です。 公共事業部、金融事業部のように、MSP内部の担当組織の単位で作成します。事業部の区分がなければ、組織は1つで足ります。

グループが顧客です。 各事業部が担当する顧客ごとにグループを1つずつ作成します。

プロジェクトは顧客のシステムや環境です。 本番系と開発系、オンプレミスとクラウド、サーバーとデータベースのように分けます。

この構成の利点​

顧客が増えても組織数は増えません。 組織は事業部の数だけあれば足ります。管理の負担が顧客数に比例して大きくなりません。

画面の切り替えなしに担当顧客を切り替えて参照できます。 画面は現在選択している組織の下のグループとプロジェクトだけを表示し、組織を変更するとその一覧を再度読み込みます。1つの事業部のなかに担当顧客がすべて入っていれば、その切り替えは発生しません。

顧客のユーザーをグループメンバーとして招待すると、その顧客のすべてのプロジェクトに同じ権限を一度に適用します。 プロジェクトごとに個別に招待する必要がありません。

契約の主体と管理の単位が一致します。 契約は顧客と結び、管理も顧客(グループ)の単位で行うため、契約内容と実使用量をそのまま突き合わせられます。

階層構成の制約​

階層は組織とグループまでの2段です。 グループの下にさらにグループを置く形には対応していません。顧客の下にさらに分けるものがあれば、プロジェクトの単位で分けます。

1つのプロジェクトは1つのグループにのみ属します。 同じプロジェクトを複数の顧客に同時に置くことはできません。そのため顧客別の金額を合計するときに二重計上が発生せず、各行の合計が総請求額と正確に一致します。

画面は現在選択している組織の下だけを表示します。 その組織に属するグループとプロジェクトのみが一覧に表示されます。

作成する順序は、組織、グループ、プロジェクトです。

① 事業部ごとに組織を作成する​

  1. ホーム画面の右上のプロフィールアイコンを選択し、組織の管理メニューを選択します
  2. 事業部や担当組織の単位で組織を作成します
  3. 組織メンバーに、その事業部の管理者を招待します

事業部の区分がなければ、組織1つで十分です。組織を顧客数だけ作成しないでください。 顧客を切り替えて参照するたびに組織を変更することになり、そのたびに一覧を再度読み込みます。

詳細は組織の管理を参照してください。

② 顧客ごとにグループを作成する​

担当する事業部の組織の下に、顧客1社につきグループを1つ作成します。

グループ名は請求内訳にそのまま表示されます。 再請求の資料を作成するときに名称を再度マッピングしなくて済むよう、契約書や社内の会計システムで使用する顧客名称に合わせてください。

プロジェクトは、そのグループの下に顧客のシステムや環境別に作成します。

  • 環境で分ける: 本番系、開発系
  • インフラで分ける: オンプレミス、クラウド
  • 対象で分ける: アプリケーション、データベース、Kubernetes

詳細はグループの管理を参照してください。

③ 決済担当者の指定​

メンバー一覧画面で、決済担当者として指定するメンバーの権限を開き、課金権限をオンにします。

決済権限には3つのルールがあります。

  • 単位ごとに1人ずつです。 組織、グループ、プロジェクトのそれぞれに1人だけ持つことができ、必ず1人が必要です
  • ほかのメンバーに移譲すると、既存の担当者の権限は自動的に解除されます。 移譲の過程で認証メールを送信します
  • 請求はプロジェクト、グループ、組織の順にたどって探します。 下に担当者がいなければ上で探します

最も近い階層に指定した担当者を使用します。そのため、事業部の組織に一度指定しておけば、その下のすべての顧客が継承します。 顧客が直接決済する例外だけ、そのグループで個別に指定してください。

手続きは決済権限の移譲を参照してください。

担当者は毎月1日の未明に確定します。 請求データを作成する時点の担当者がその月の請求書に記録されるため、月の途中で担当者を変更してもその月の請求書は変わりません。翌月の請求書から反映します。

④ 顧客とMSPの権限を分ける​

同じアカウントのなかに複数の顧客があるため、顧客どうしで互いのデータが見えないようにすることが重要です。

階層対象付与する権限
組織事業部の管理者決済権限を含む全権限
グループ顧客管理者(MSP)決済を除く。照会、修正、メンバー管理
グループ実運用者(MSP)決済を除く。照会、修正
グループ顧客のユーザー決済を除く。照会、修正
プロジェクト特定のシステムのみ参照するユーザー決済を除く。プロジェクトごとに個別付与

実運用者と顧客のユーザーは、グループ以下にのみ招待してください。 組織に招待すると、その組織の下のすべての顧客を参照できます。ほかの顧客のデータがここで露出します。

MSP内部の人員が複数の顧客をあわせて担当する場合は、その人員だけを組織に置く方式もあります。ただし組織に置いた人はその事業部のすべての顧客を参照できるため、社内のセキュリティ規定に合わせて招待の範囲を狭めてください。

階層ごとの権限は、上位階層から継承して既定値を決めます。グループやプロジェクトごとに、継承、許可、不許可のなかから選び直せます。

詳細はメンバー権限、統合管理を参照してください。

⑤ 月中に顧客別の金額を確認する​

ホーム画面の右上のプロフィールアイコンを選択し、利用内訳メニューを選択します。左側のメニューで請求書プレビューを選択します。今月1日から照会する時点までを集計した金額です。

請求内訳テーブルの上にあるグループボタンをクリックすると、顧客別の合計が1行ずつ表示されます。各行には、含まれるプロジェクト数と金額があわせて表示されます。

行を展開すると、その顧客のプロジェクトと商品別の詳細な内訳が表示されます。どの基準で表示しても、各行の合計は総請求額と一致します。

月中の金額はまだ確定していない値です。顧客に送る請求書は、翌月の確定版で作成してください。

詳細は請求書プレビューを参照してください。

⑥ 月末に再請求資料を作成する​

月が終わったら、左側のメニューで請求及び支払履歴を選択します。その月の確定金額を確認できます。使用金額に税額を加えた値と未払い額を合計したものが、総請求額です。

月別一覧からCSVをダウンロードする機能は準備中です。現時点では請求書プレビューで今月の内訳をCSVで取得し、グループのカラムに集計できます。確定金額はこの画面で確認してください。

詳細は請求および納付履歴を参照してください。

⑦ 未分類プロジェクトの管理​

グループに入れていないプロジェクトは、どの顧客の請求にも含まれません。 請求内訳では未分類として別にまとめて表示し、料金はそのプロジェクトの決済担当者に個別に請求します。

新しいプロジェクトを作成するときにグループの割り当てを漏らすと、その費用を顧客に請求できず、MSPがそのまま負担することになります。金額が合わない原因として最も多いものです。

プロジェクトを作成する手順で、グループの割り当てを最後の工程として固定してください。毎月請求書を確認するときに、未分類の行が空であることを最初に見るのもよい習慣です。

結果の確認​

  • 組織が事業部の数だけあり、顧客数だけ増えていない
  • 顧客ごとにグループが1つずつあり、グループ名が契約書・会計システムの顧客名称と一致している
  • 各グループの下に、システムや環境の単位でプロジェクトが分かれている
  • 事業部の組織に決済担当者が指定されており、直接決済する顧客だけを例外としている
  • 顧客のユーザーがグループ以下にのみ招待されており、ほかの顧客のデータを参照できない
  • すべてのプロジェクトがいずれかのグループに属しており、未分類が空である

構成を一度作っておけば、顧客が増えても精算の方法は変わりません。グループを1つ追加し、その下にプロジェクトを入れるだけで済みます。

次のステップ​