AIスレッドダンプ分析の活用
スレッドダンプは、アプリケーション内部でどのスレッドが何を待っているかを示す重要な情報です。しかし、数百のスレッド状態を一つずつ読み、ロック競合やブロッキングを判断する作業は、熟練した開発者にとっても負担です。WhaTapの AIスレッドダンプ分析 はこのプロセスを自動化し、スレッド分析の経験がない運用者でも、問題のスレッドと改善方向を即座に 得られるようにします。
事前準備
- プロジェクトの メンバー 以上の権限
- 分析対象のインスタンスがデータ収集中(インスタンスパフォーマンス管理画面から確認可能)
利用方法
経路: インスタンスパフォーマンス管理 > スレッド一覧・ダンプ > 右上の スレッドダンプ ボタン
- 分析対象のアプリケーションを選択してください。
- スレッドダンプ ボタンをクリックし、該当時点のスレッドダンプを確認してください。
- ダンプ上部の スレッド分析 ボタンをクリックしてください。
- AI分析が開始されます(数秒〜十数秒か かります)。
- 分析が完了すると、ドロワーに4つのセクションの結果が自動的に表示されます。
分析回数の管理
- 上部の リフレッシュ ボタンは分析を 再リクエスト するため、利用回数が消費されます。
- 既に分析が完了しているスレッドダンプに対しては、スレッド分析 ボタンを再度クリックしても 回数は消費されません。以前の結果がそのままドロワーに表示されます。
分析結果の構造
AIが収集したスレッドダンプを分析し、以下の4つのセクションで結果を提示します。
表 | AI分析結果の構造
| セクション | 内容 |
|---|---|
| 全体サマリー | スレッドダンプのサマリーと分析対象のスレッド総数 |
| スレッド状態分布 | RUNNABLE、BLOCKED、WAITINGなど状態別のスレッド状況 |
| 検出された問題 | 性能に影響を及ぼす可能性のあるロック競合・ブロッキング・待機の問題 |
| 推奨事項 | 性能改善のための提案と推奨値 |
使うべき場面
障害対応中(最も有用)
障害対応シナリオ の ③ 原因分析ステップで、スレッドダンプの解釈時間を大幅に短縮します。
- インスタンスパフォーマンス管理で、疑わしいインスタンスを選択してください。
- スレッド一覧・ダンプ メニューを選択し、スレッドダンプ ボタンをクリックしてください。
- 該当時点のスレッドダンプ上部の スレッド分析 ボタンをクリックしてください。
- AIが提示する 検出された問題 から確認し、該当スレッドの原本までドリルダウンしてください。
リリース直後の点検
デプロイ後に応答時間が跳ねたり、スレッドが集中する時点でダンプを取得し、AI分析を適用すると、回帰の原因がロック競合なのか、外部リソース待ちなのかを素早く区別できます。
定期的な性能チューニング
平常時のダンプを集めてAIでスキャンすると、人が見落としていた潜在的なブロッキング・待機パターンを改善バックログとして確保できます。
AI分析の限界を理解して使う
AIの出力は 一次仮説 であり、最終結論 ではありません。次のように活用してください。
- AIが提示した問題は、原本のスレッドダンプで突き合わせ確認 してから判断する
- ビジネス的な文脈(直近のデプロイ、外部リソース障害など)はAIには見えない — 時点情報と組み合わせて解釈する
- 繰り返し分析しても結果が一貫しないことがある(LLM特性) — 観測可能な指標(スレッド数・応答時間)で最終検証する
関連するAI分析機能
表 | 関連するAI分析機能
| 機能 | 使う場面 |
|---|---|
| AIアクティブスタック分析 | トランザクショントレースでボトルネック区間を特定 — AIアクティブスタック分析 |
| AIスレッドダンプ分析(本ガイド) | インスタンスのスレッドのブロッキング・ロック競合を解釈 |
| AI SQLチューニングガイド | 非効率なクエリの特定+実行計画に基づく改善提案 — DBリアルタイム監視 と補完 |
| AIブラウザエラー・スタック分析 | フロントエンドエラーのコードレベルの原因を提示 — RUM と補完 |
| WhaTap AI チャットボット / MCP | 自然言語でWhaTapデータ全般を問い合わせ — MCP連携 |
次のステップ
- スレッド分析の深掘り → インスタンスパフォーマンス管理
- 障害対応フローに組み込む → 障害対応シナリオ
- トレースと組み合わせる → AIアクティブスタック分析