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設定

WhaTapエージェントの構成について学習したり、様々なオプション設定して、モニタリング対象DBサーバーのリソースをモニタリングすることもできます。

エージェント構成

以下は、WhaTapエージェントの構成図です。

エージェント構成図

  • 収集サーバ

    エージェントが収集したデータベースのパフォーマンスデータを収集および保存、統計情報を抽出し、これをユーザーに効率的な方法で提供します。収集サーバーはリージョン(Region)別に設定できます。リージョンごとに収集サーバーのアドレスが異なるように割り当てます。ユーザーが選択したリージョンによって収集サーバーのアドレスは異なる場合があります。プロジェクトを作成する際、リージョンも設定します。

  • DMXエージェント

    Queryベースで性能データを収集し、サーバーに送信します。モニタリング対象データベースサーバーにエージェントを直接インストールしなくても、別のエージェントサーバーを使用してモニタリングすることができます。

  • ネットワーク:WhaTapモニタリングエージェントは、収集したモニタリング情報をWhaTap収集サーバーに転送するために外部通信(TCP)6600番ポートを使用します。

基本エージェント設定

DBXエージェントに必要な設定は、whatap.confファイルに作成されます。 設定できるオプションについては、次を参照してください。

基本オプション

  • license String

    エージェントのインストール時にサーバーから付与されたプロジェクトアクセスキーを設定します。プロジェクトアクセスキーには、エージェントが属するプロジェクトとセキュリティ通信のためのパスワードキーが含まれています。

  • whatap.server.host String

    既定値127.0.0.1,127.0.1

    エージェントが収集したデータを送信するWhaTap収集サーバーのIPアドレスを設定します。収集サーバーの冗長化で2つ以上のIPを所有する場合は、コンマ(,)を区切り文字として使用します。設定したIPアドレスには、収集サーバーproxyデーモンがリスニング状態でサービスされる必要があります。

  • ipckey String

    ipcs -mコマンドを使用して取得できます。モニタリングするOracleのKey値(16進数)です。

    ノート

    ipcsコマンドは、プロセス間の通信(IPC)に関する情報を提供します。-mオプションは、共有メモリリソースを照会します。

  • rac String RAC

    OracleのReal Application Clusters(RAC) クラスターグループに束ねられているインスタンスのグループ名を設定するオプションです。 このオプションを使用して、複雑なRACクラスター グループ名を簡潔で識別しやすい名前に設定できます。 このオプションによって設定されたRACクラスターグループ名は、WhaTapモニタリングサービス画面で確認できます。

    例えば、RACクラスタグループ名が'my_long_rac_cluster_group_name'のように長い場合、ユーザーは次のように簡潔な名前で設定できます。

    whatap.conf
    rac=my_rac_cluster_group

    WhaTapモニタリングサービスで'my_rac_cluster_group'と表示され、ユーザーはそのRACクラスターグループをすばやく識別してモニタリングできます。

データベースデータ収集オプション

  • xos Boolean

    既定値 true

    データベースサーバーのリソースを追加でモニタリングするためのXOS エージェント(xos.conf)の活性化オプションです。

  • interval Int

    既定値3

    データ収集サイクルを秒単位で設定します。

    ノート

    Oracle Proモニタリングでは、メモリアクセスによりデータをほぼリアルタイムで収集できますが、アクティブセッションstatevent指標の場合は、クエリ方式で収集します。

  • stat String

    統計関連の指標を収集するように設定します。 v$sysstatv$statnameなどのNAMEカラムを参照して収集したい指標名を作成してください。 stat+=などの方法で作成すると、基本指標とともに追加で収集できます。 空白なくコンマ(,)を区切り文字として利用して複数入力できます。

  • event String

    イベント関連の指標を収集するように設定します。 v$system_eventv$event_nameなどのEVENTカラムを参照して収集したい指標名を作成してください。 event+=などの方法で作成すると、基本指標とともに追加で収集できます。 空白なくコンマ(,)を区切り文字として利用して複数入力できます。

  • topstat Int

    既定値50

    統計関連の主要指標の変化を高い数値順に設定された値だけ収集します。 stat_topevent_topカテゴリのデータを使用します。

  • topevent Int

    既定値50

    イベント関連の主要指標の変化を高い数値順に設定された値だけ収集します。 stat_topevent_topカテゴリのデータを使用します。

    ノート

    このオプションは、値を設定しないとtopstatの設定値に従って動作します。

  • bind_interval Int

    既定値0

    バインドキャプチャ間隔を秒単位で設定します。 デフォルト値(0)を設定するとバインドキャプチャしません。

  • bind_max_count Int

    既定値 1000

    バインドキャプチャ値を収集するときに、いくつまで収集するかを設定します。 最後の収集時間以降のバインドキャプチャ値のみを収集できます。

  • bind_elapse Int

    既定値5

    SQLが設定した時間(秒)より長く実行すると、バインド値を収集するように設定します。 設定値が0であれば、オプションは機能しません。

  • plan_change Int

    既定値1

    プランの変更履歴を収集するかを設定します。

    • 1: sysを含まない
    • 2: sysを含む
  • plan_elapse Int

    既定値5

    実行時間が5秒以上かかるプランを収集します。

  • multi_db_stat Boolean

    既定値 true

    Multi DBを使用する場合、データベースごとに指標を収集するか、全体インスタンス単位で合算(sum)して収集するかを設定します。

  • ora_hidden_param Boolean

    既定値false

    ヒドゥンパラメータ値を収集するかを設定します。 ヒドゥンパラメータを収集するには、オプション値をtrueに設定してください。

  • segments Boolean

    既定値 true

    セグメントサイズの情報を収集します。 統計/レポート > テーブルスペース容量増減メニューからデータベースまたはテーブルスペースを選択すると、サイズ情報を確認できます。

  • segments_hour Int

    既定値5

    セグメントサイズの情報を収集する時刻を設定します。 既定値は5であり、朝の5時に収集を始めます。

  • segments_min_size Int

    既定値10

    セグメントサイズの情報を収集する最小単位の既定値は10MBです。 セグメントサイズ情報を収集する時に設定した値よりも小さいサイズのセグメントサイズ情報は収集しません。

  • segments_exclude_sys Int

    既定値1

    sysに該当するアカウントを除いて、サイズ情報を収集します。

  • segments_sys String

    既定値 'SYS', 'OUTLN', 'SYSTEM', 'AUDSYS', 'DBSNMP', 'GSMADMIN_INTERNAL', 'XDB', 'WMSYS', 'OJVMSYS', 'CTXSYS', 'ORDSYS', 'ORDDATA', 'MDSYS', 'LBACSYS', 'DVSYS', 'DBSFWUSER', 'APPQOSSYS', 'OLAPSYS'

    sysに該当するアカウントの一覧です。 上記のアカウントに追加する場合は、segments_sys+='xxx'で追加できます。

  • segments_max_count Int

    既定値50

    テーブルスペースごとにサイズの大きいセグメント50個だけを収集して保存します。

  • xview_min Int

    既定値100(1秒)

    単位はセンチ秒(centisecond, 1/100秒)です。 このオプションは、設定した値よりも長い経過時間(elpased time)を持つジョブのみを処理します。

    • -1: このオプションを非活性化します。
    • 0: すべての作業を収集します。

AES256暗号化の適用

WhaTap DBXエージェントは、収集されたデータを暗号化してサーバーに送信します。 データの重要度や設定によって変更できます。 基本的にXOR演算とAESアルゴリズムによる暗号化を使用し、平文を128ビット単位に分割して暗号化、復号を行います。 ユーザー設定により、256ビットまで拡張できます。

WhaTap DBXエージェントをインストールしたパスで、whatap.confファイルを次のオプションに追加してください。

whatap.conf
cypher_level=256

設定を追加してから、エージェントを再起動してください。

エージェント名の設定

自動設定する

エージェント設定(whatap.conf)で名前を設定しないと、エージェント名はDMX-{hostname}と同じように、ホスト名が自動的に組み合わされて指定されます。

手動設定する

エージェント名を直接設定したい場合は、whatap.confファイルでwhatap.nameまたはobject_nameオプションに目的の名前を入力します。ユーザーが入力した名前がエージェント名として設定されます。

whatap.conf
whatap.name=agent-1234
# or
object_name=agent-1234

XOSエージェント設定

xos.confファイルに次のオプションを設定すると、データベースサーバーのリソースを追加でモニタリングできます。 このオプションを利用するには、whatap.confファイルでxosオプションをtrueに設定してください。

  • interconnect_nic String RAC

    設定されたオプション値に対応するネットワーク カード情報を収集します。 このオプションを設定しないと、interconnect関連の指標を収集しません。

    xos.conf
    # example
    interconnect_nic=enp0s3

    netstat -iコマンドで確認されたネットワークインターフェースのうちReal Application Cluster(RAC)のinterconnectに使用されているネットワークインターフェイスを入力してください。 設定された値は、そのネットワークカードの性能と活動をモニタリングするために使用されます。

  • cpu_limit Int

    既定値0

    limitの設定値より大きい値を持つプロセス情報を収集します。 1/100%単位で1.23%の場合、123に設定します。

  • mem_limit Int

    既定値10240

    limitの設定値より大きい値を持つプロセス情報を収集します。 K bytes単位で10240は10M bytesです。

  • disk_usage_interval Second

    既定値 60

    インスタンス別のディスク使用率と使用可能サイズ、全体サイズ情報を表示します。 値が0の場合、ディスク使用率は収集しません。

  • process String

    プロセスの実行状態をモニタリングできます。 オプション値でプロセス名を入力します。 コンマ(,)を区切り文字として複数設定することができます。

    xos.conf
    process={process_name}

    例えば、topとlock.shプロセスをモニタリング対象に設定するには、次のようにオプションを設定してください。

    xos.conf
    process=top,lock.sh
    ノート

    processオプションを使用して、データベースの実行中のプロセスが終了される場合にアラート通知を送信できます。 詳細については、次の文書を参照にしてください。

  • iplist_interval Second

    データベースサーバーのIP一覧を収集できます。 秒単位(最低3秒)で時間間隔(interval)を設定すると収集できます。

  • file String

    ログメニュー(ログTailログトレンドログ検索ログ設定)を使用するには、fileオプションにモニタリングするログファイル名のフルパスを入力します。

    xos.conf
    file=/opt/oracle/log